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より現実的になった医療現場でのヒューマノイド型ロボット導入

より現実的になった医療現場でのヒューマノイド型ロボット導入

ベルギーの病院に就職した、Pepper

先日、ヒト型ロボットPepperがベルギーの病院に導入されたニュースが話題になっていましたね。
受付係として採用されたPepperは、来院者に自己紹介した上で必要な情報を提供したり、該当するフロアや部屋に案内する役割を担っているそう。

ソフトウェア開発をしたベルギーのソラ・ボッツ社がPepperの医療・介護に関する機能を強化しており、患者さんに合わせて歩調を緩めたりなど、きめ細かい対応に磨きがかかっているようです。
導入3か月の現在、とりわけ産婦人科病棟で活躍し、赤ちゃんにも怖がらせず対応し、母と子に人気になっているんだとか。

Pepper 2

Via:BBC

19ヶ国語を話せるPepperの語学力は、公用語が3つあるベルギーにおいて導入の大きな決め手になったようで、ここでの働きに成果が出れば、さらに海外進出に拍車がかかる予感もします。

導入にかかる費用は約3万ユーロ(約360万円)とのこと。医療用のソフトを搭載している分、スタンダードなタイプより高価になっていますが、人件費などを考えたときに長い目で見れば納得のコストパフォーマンスともいえるかもしれません。

子ども患者の「病院嫌い」を解消するMEDi

また、海外製のヒューマノイド型ロボットも活躍しています。
以前も紹介しましたが、こちらのMEDiは、コミュニケーションを重視した機能で、病院や注射を怖がる子供の患者にリラックスして診察や治療を受けてもらうために活躍しています。

まずは簡単な挨拶や自己紹介、そして子供の好きなものを質問したりと楽しく興味をひくような会話を通じて、恐怖心を忘れさせます。
さらに医師が注射をする際には、Mediが子供に「そのおもちゃに息を吹きかけてみて」などとリクエスト。息を吐いたことにより緊張緩和や痛みの感覚を軽減するなどのサポートをしてくれるそうです。
そして、注射が終わると「ハイタッチしよう!」と手をかざしてくれたりします。注射嫌いを解消し、次回の通院を楽しみにさえしてくれる効果が期待できそう!

薬剤や検体を安全に運ぶ、HOSPI

Hospi_1

PepperやMEDiがどちらかというとコミュニケーション機能を重視しているタイプなのに対し、パナソニックが2013年に発表したHOSPI(ホスピー)は、作業に特化した医療ロボットといえるでしょう。

自立搬送ロボットとして院内を薬剤や検体を搬送するHOSPIは、より現実的に導入リスクの軽減や作業クオリティの向上が試みられています。

たとえば、従来の搬送装置で必要だった通路面のガイドテープなどは不要。あらかじめ記憶させた地図情報に基づいて院内を運行するので、走行のために特別な設備をほどこす必要がないことは、手間やコスト面でも大きなメリットといえるでしょう。

Hospi_2

エレベーターにも、自分で乗車することができます。ひとりで真面目に待つ後姿、なんだか愛らしいですよね。

さらに、搬送に特化しているだけあって、IDカードでのセキュリティ確保、また、上下動の衝撃力を少なくし、液体などの搬送にも安全に対応できるなど、日本製ならではのきめ細やかさで設計されています。

また、センサーにより廊下での患者さんとの擦れ違いなどもスムーズに行い、安全性への配慮も行き届いていると同時に、親しみが感じられるルックスや、柔らかなトーンの音声など、来院者に威圧感を感じさせない工夫がされています。導入施設が次々に増えているのも、そういったリアリティある機能が評価されているからではないでしょうか。

こうしてウォッチしていくと、ここ数年でヒューマノイド型ロボットの医療施設での導入は、かなり現実味を帯びてきていることを実感します。医療現場での人材確保難がますます予想される中、医療関係者としても、チェックしていくべき分野になってきています。

Via: REUTERS  | BC  | RX ROBOTS  | Panasonic

Medicatessen 編集ディレクター / ライター

Sanae

食べ歩きとアウトドアを愛する編集者。

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