- あったら幸せになる「医・衣・食・住」を届けるメディア -

「持ち帰り型カルテ」が患者と医師のコミュニケーションを支援

「持ち帰り型カルテ」が患者と医師のコミュニケーションを支援

最近は患者さん側も自分や家族の疾患についてネットで調べたりと、一定の知識を持って医師とのコミュニケーションにのぞむことが多くなってきました。
とはいえ、高齢者や、お子さんをかかえて時間のない主婦など、患者さんのネットリテラシーや情報収集のための環境は一定ではありません。

また、ネットなどでの情報は周知のとおり「玉石混淆」。患者さんがあやまった情報を信じてしまったりすることによる弊害も、医師の方であれば実感することが多いことかと思います。

ひとりひとりの患者さんに対面の上で、病状や注意事項を伝えることは、だからこそ大切。ですが医師側の事情として、なかなかそこまで時間の余裕がなかったりするのが実態だったりします。

そんな状況の中、医師と患者をつなぐコミュニケーション・サービスのひとつとして、「おみやげカルテ」が登場しています。これは、医療アプリの開発会社「ドクターズモバイル株式会社」により開発された、新サービス。

image1g

患者さんの年齢、性別、疾患名をエントリーすると、治療までの経過や生活で心がけるべきケアなどの情報を1枚のカルテに印刷できます。

紙媒体という形態を用いることで、ITリテラシーの低い高齢者などにとっても理解しやすいコミュニケーション・ツールとして実現されています。

2015年のグッドデザイン賞を受賞した、「おみやげカルテ」

image2

初期段階として、主に小児科の主要な14疾患についてサービスを始め、徐々に対応領域を増やしていくとともに、今後は医師の伝えたいことに応じて内容をカスタマイズしていくこと、また外国語への対応なども検討されているようです。

サービスの導入費用は無料で、カルテを1枚印刷するごとに50円が課金されるというしくみ。
また、導入後3か月は無料でお試しができ、さらに医療機関の規模に合わせて月額固定料金などのプランも用意されています。

この「おみやげカルテ」は、2015年のグッドデザイン賞を受賞しました。これは見栄えということだけではない、プロジェクトデザインというサービスそのものが評価されたのではないでしょうか。

患者視点に立ったシステムとして開発されましたが、時間の余裕のない、けれども患者さんへの情報提供の必要性を痛感している医師側にとっても、大いに助けになる可能性をもったサービスと言えそうです。

医師と患者、双方にメリットのある医療情報の運用スタイル

image3

電子カルテや電子レセプトなど、医療情報の電子化が進む中、その利活用についてはまだまだ取り組むべき余地がありそうです。

この「おみやげカルテ」のようなアウトプット形態は、今後の医療情報の方向性にひとつのヒントを与えてくれているように感じます。

 

Medicatessen 編集ディレクター / ライター

Sanae

食べ歩きとアウトドアを愛する編集者。

このライターの記事一覧